浮気調査コラム

元同級生同士の浮気調査②(全7回)・・・GPS端末の取付け

依頼者である奥様からお話を聴く限り、夫は家族が共有するミニバンを利用して浮気相手と会っている可能性が考えられた。調査費用を節約する為にも、まずはそのミニバンにGPSを取付け、探偵(調査員)の人員を減らして調査することになった。

前回のコラム元同級生同士の浮気調査①の続き
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※前回のコラムでも触れましたが大事なことなので、まず冒頭でもう一度説明します。
 GPS機器を車両(自動車、バイク、自転車等を問いません)に取付ける行為は、その理由、場所、手段、方法、その他の状況により犯罪行為となる場合があります。
 このコラムの読者様が罪を犯し、逮捕されたり罰せられることは絶対に避けなければなりません。ご自身に都合の良い思い込みや勝手な解釈で合法だと言い聞かせることは大変危険です。GPSの取付けには、法律の専門家に相談する等、充分にご注意ください(なお、GPSの取付けに限らず、尾行や張込み等についても同様に違法となるケースが多々あります。)。
 また、同業他社の探偵業者様を批判する意図はありませんが、法律を理解しようとすらせず、自信満々に勝手な法解釈をする業者さんが多々見受けられます。しかも、偶々知った法律用語を使用して極めて稚拙(幼稚)なレベルで例えば
  「このケースであれば違法性は阻却されます。」
等ともっともらしく説明する調査員(探偵)や相談員もいます。
 これらは、依頼者様を騙そうとしているのではなく、自身に知識があるかのように装いプライドを満足させることが目的だったりするので、余計に始末におえません。
 当事務所の代表者(筆者)は、以前、大手法律事務所に所属し某犯罪の対策課長を務めていました。その経験から、例え自分が詳しい分野であったとしても、その背景には更に深い解釈や判例が多く存在しており、法律資格をもった者(弁護士、司法書士等)以外が法的見解を述べることがいかに危険で無責任なことかを思い知っています。

 読者の皆様におかれましては、どうぞ、素人の“無意味な法的見解や法律知識”に惑わされないよう、充分にご注意ください。

GPSの取付け

GPS端末は、数日から数カ月単位で、料金も2万円位からレンタルすることも出来る。その端末を自動車に取付けてしまえば、パソコンやスマートフォンから、その位置をリアルタイムで知ることができる。

依頼者である奥様にご協力を頂き、普段利用しているミニバンにGPS端末を取付けた。

これにより、怪しいと睨んだ日に少ない調査員で調査を出来るだけでなく、ミニバン(夫)が予想外の動きをして怪しいとなった場合にも、奥様がそれに気づき、当事務所にも余剰人員がいれば、直ちに浮気調査を開始することが出来る。

奥様と相談し、夜勤の日に夫が送ってくれる場合は不審な日ということになるので、予めそのような日が分かれば調査を実施することになった。また、予め分かっていなくとも、GPSに不審な動きがあれば直ちに連絡を頂けることになった。

早速GPSに不審が動き

GPSを取付けた週の水曜日午前11時40分、早速勤務中の奥様から電話が入った。
 「今仕事の合間にGPSを見たら、葛西の辺にいるみたいです。履歴を見たら、10時12分から動いていないので、もう1時間半前から停まっているみたいなんですけど、こんな所でどんな用事があるのか私は知らないですし、ちょっと、見に行ってもらえませんか。」
とのことであった。

私はデスクワーク中であり、この日は他に現場の予定もなかったので、直ちにそのGPSの位置へ急行した。江戸川区の葛西駅周辺のとあるファミリーレストランだ。
私は午後0時25分にそのファミリーレストランに到着した。ミニバンは直ぐに見つかった。後部座席まで完全に見えるわけではないが、少なくとも運転席や助手席には誰も居ない。

店は順番待ちの客が数名並んでおり満席だ。店内で対象者である夫の姿を見つけ出すことは出来なかった。勿論、たまたまトイレに入っている可能性もあるし、満席の店内なので私が見落とした可能性も捨てきれない。
ただし、このファミリーレストランの駐車場は無料なので、ミニバンを無断でここに放置し、近所の家に行っていたり、接触者(浮気相手等)の車で移動している可能性もある。
お昼の混雑時間帯を過ぎてもミニバンに動きがなければ、もう一度店内を検索してみよう。もし女と会っていれば、浮気調査としてはそれなりの成果になる。

夫が一人で戻ってきた

午後1時30分を過ぎてもミニバンに動きはない。
私はもう一度店内の検索をした。が、しかし、やはり夫の姿はない。
店内から駐車場へ戻っている時、突然ミニバンのハザードが1回点滅した。リモコンキーで開錠したのだろう。直ぐに、ファミリーレストランの出入口とは真逆の位置にある駐車場の裏口方向から対象者である夫が歩いて近寄ってきた。

位置関係からして、夫が裏口から駐車場へ入ってきたことは間違いないだろう。しかし、徒歩なのか、それとも車で送ってきてもらったのかは分からない。
私は裏口の様子を直ぐに確認したいが、夫の視界に入っているのに突然走り出すわけにもいかない。夫の死角に入ってから直ぐにダッシュして裏口側の一方通行道路を確認したが、車は確認出来ないし歩き去る人影もない。

仕方がない。ワンオペでの調査であるし、そもそも調査員が複数いてもこのケースでは同じであっただろう。

対象者である夫は、ミニバンに乗車すると直ぐに発進した。GPSを取付けているからといって車両尾行を全くしないわけではないが、今回は、子供の帰宅時刻を考えると自宅へ直行することがほぼ確実なので、真後ろにつく車両尾行は中止した。

その後ミニバンは予想通り帰宅したようである。

私は、調査用車両の中から録画していた動画を確認した。
夫が駐車場に入ってくる2秒前に、裏口に接する一方通行を速度を上げながら走り去る紺色の小型SUVが映っている。確証はないが、この小型SUVが夫を送ってきた可能性は大いにある。

次回元同級生同士の浮気調査③へ続く
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この不倫調査の費用

契約料金(概要)

●行動確認(1名のみで実施の場合)
  調査員1名1時間7,920円
●行動確認(2名以上で実施の場合)
  調査員1名1時間6,600円
●車両使用料(燃料代を含む)
  1台1日16,500円
●実費(調査遂行の為に実際に要した経費)

この日の調査費用

・ 行動確認   11,880円
   (@7,920円×1名
     ×1.5時間(12:30~14:00))
・ 解約金    13,860円
   (1回につき5時間に満たない
    時間に対する50%相当額)
・ 車両使用料  16,500円
・ 実費          0円
・ 費用調整   ▲9,240円
      合計 33,000円

※ 当事務所では、1回当たりの調査について最低時間を定め、その時間に満たなかった場合には、満たなかった時間に対して50%の解約金が発生します。
 この日の調査でも、実際に張り込んだ時間は1時間30分程ですが、前後の移動時間に加え、動画を画像化して裁判に備えた報告書の作成までを考慮すると、結局4時間程度を費やすことになるので、このような料金体系としています。
 もっとも、依頼者のご負担も考え、調査結果や実際に調査にかかった手間を考慮し、9,240円の値引きをしました。

※本コラムにおいて当事務所の取扱い事例を紹介している場合は、事実を脚色することなく記載していますが、当事者の特定等を避ける為、調査事実を歪曲しない範囲で設定(関係者の職業や道路、建物の位置関係等)を変更しています。また、掲載にあたり、必要に応じて依頼者の承諾を得ています。