浮気調査コラム

墓参りデート浮気調査①(全2回)

浮気で墓参り

今回は至って普通の浮気調査であったが、対象者である夫が不倫相手とラブホテルへ入ったこと以上に依頼者が激怒してしまった事例である。
依頼者は40代後半の奥様、対象者である夫は50代後半の会社経営者である。子供二人は既に独立しているが、夫婦関係が冷め切っているというわけではない。

GPS取付

対象者である夫は会社経営である為、よくあるケースなのだが、浮気をするタイミングがいつなのか全く予想できない事案であった。しかし、奥様と夫は同じ自家用車を共有していたので、奥様がGPS端末を車に取付けて、夫の行動をある程度監視していた。

※ なお、GPSを車両に取付ける行為は、その状況、手段、方法等により違法となる場合が多々あります。くれぐれも、読者の皆様におかれましては安易にGPSを取付けないようお気を付けください。

GPSに不審な動き

既に1回浮気調査を実施し、不倫相手と思われる女と食事をしているところは撮影できていた。しかし、その日はラブホテル等へは行かず、不貞行為はなかった。

そんな状況で次の日程が決まらないままであったある日の午前、奥様から私の携帯に直接連絡が入った。
「今、GPSを見てみたら、全然会社とは関係ない方向へ向かっています。今日は一日中会社に居ると言っていたのに、嘘をついていることになるので、向かってもらえませんか。」
とのことであった。

今直ぐに向かう必要性があることは間違いないが、動けるのは私一人だけである。調査員は複数いるに越したことはないし、ましてや車両尾行の必要性がある場合、複数いないと証拠撮影等の成功率は格段に下がってしまう。そのリスクを改めて説明したが、出来るところまでやってもらえれば構わないとのことだったので、直ぐに現場へ向かうことにした。

GPSを追って調布方面へ

私は必要な資機材を調査用車両に載せて、直ぐにGPSの位置情報を追った。GPSは首都高速の4号新宿線を西進中である。しかし、私は一人で運転しなければならない。ハンズフリーで依頼者である奥様に電話をし、
「私も運転していますし、ご主人の車も動いているので、そちらでGPS情報を見て、ご主人が高速を降りたら直ぐに私に電話をください。」
と伝えた。
当事務所ならではのパターンである。状況により、このように一人で調査を実施する。その分費用は安くなるが、正直なところ成功率もそれなりに低くなる。しかし、依頼者にも協力をお願いすることで、成功率を少しでも高めるよう適切な措置を講じている。安かろう悪かろうにせず、安い分は依頼者自身にも動いて頂くのだ。

私が首都高に乗る直前、奥様から電話が入り、
「今、多分、調布インターを降りたみたいです。で、すみません。この後私も仕事なので、電話ができないんです。」
と報告が入った。
私は、
「それは仕方ないので、この後は私一人で出来る限り頑張りますから!あとはLineで報告しますから、お時間ある時にでも又ご連絡ください!」
とお伝えし、中央道の調布インターへ急行した。

墓地デート

調布インターを降りた私は、信号待ちの間にGPSの位置情報を確認した。とある墓地の付近にもう20分以上停車したままのようである。
周辺にはファミリーレストラン等が点在しており、建物内の駐車場に入られたりすると、GPSの精度が落ち、示される位置がかなりずれることもある。ひょっとすると、付近の店に対象車両が停まっている可能性もあるので、周囲に注意をしながらその墓地へ向かった。

運が良いことに、この墓地は誰でも入ることが出来る。中へ進入(不法な「侵入」ではありません。適法な「進入」ですので誤解しないでください。)すると、位置情報どおりの地点に対象車両が停まっていた。中に人は乗っていないようである。

調査用車両を停める位置を考えながら周囲を見渡すと、数十メートル離れた墓石と墓石の間に人影が見えた。ひとまず適当な位置に調査用車両を停めて、しばらく注視していると、対象者である夫に間違いない。よく見ると、その脇には前回会っていた女がしゃがみこんでいる。
二人は墓掃除を丁度終えたところのようであり、夫は雑巾を絞っている。数分後、お線香に火をつけ、夫と女が揃って手を合わせてお参りしている。

ここの墓地は、夫の親族の墓なのか?そこに不倫相手の女を連れて来たのか?
それとも逆で、不倫相手に関係する墓に夫が付いてきたのか?
いずれにせよ、依頼者である奥様に確認するしかない。
が、調査員は私一人である。奥様への報告をしている間に、撮り逃しがあても困るし、この状況であれば依頼者に対して一刻も早く報告する必要性まではない。後程、落ち着いてから報告することにしよう。

※本コラムにおいて当事務所の取扱い事例を紹介している場合は、事実を脚色することなく記載していますが、当事者の特定等を避ける為、調査事実を歪曲しない範囲で設定(関係者の職業や道路、建物の位置関係等)を変更しています。また、掲載にあたり、必要に応じて依頼者の承諾を得ています。