浮気調査コラム

元同級生同士の浮気調査④(全7回)・・・カーセックスか?

対象者である夫がファミリーレストランの店内で赤いカーディガンの女と逢っている。
妻は夜勤だし、子供は実家に預けている。妻には「友人と会うから車を使う」という口実で、わざわざ妻を勤務先まで車で送り届け、その車で移動してきた。
状況的にみれば、この女と不倫しているのだろう。

前回のコラム元同級生同士の浮気調査③の続き
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ミニバンで女と移動

午後10時18分、対象者である夫と赤いカーディガンの女が店内から駐車場へ出てきた。女の年齢は一見して30歳代後半位で、夫と同級生でもおかしくなさそうだ。
夫はミニバンの運転席に、女は助手席に慣れた様子で乗り込んだ。普段、依頼者である妻が利用しているミニバンである。

GPSを取付けてあるとはいえ、ラブホテルにでも出入するならその瞬間の撮影をするに越したことはないので、調査員は私一人であるが車両尾行に備える。

カーセックスの有名スポットへ

対象車両のミニバンは直ぐに店を出て、真っ直ぐ南下してから国道357号線湾岸道路を都心方面に少し走行し、東京ゲートブリッジ方面へ左折した新木場や若洲エリアの某所において路上に停車した。時刻は午後10時30分を過ぎたところ。こんな夜間帯、この場所の人通りは皆無であり車の通りもほとんどない。そう、ここはカーセックスの有名スポットである。

私は暫らく離れた所からその様子をうかがっていたが、対象者らが車から降りてくることはない。
この環境で、私が徒歩で通り過ぎながらミニバンの車内の様子を確認するなら、せいぜいチャンスは1回。それ以上ミニバンの横を通り過ぎて、それを対象者らに見られたら怪しまれるだろう。

午後11時、私は一旦調査用車両を動かし、対向車線からヘッドライトをハイビームにして中速で走ってみた。ミニバンの車内は完全に曇っているようで、運転席や助手席に人が居るのかどうかも全く分からない。
ご存じの方も多いだろうが、寒い日に、エンジン(エアコン)を切り窓を閉め切った状態の車内に人が居ると、車内の窓は曇る。私達探偵も、住宅街での張込みでエンジンを切らざる得ないときは、目立たない程度に窓を少し開けている。
人がただ車内にいるだけでも曇るので、窓が曇っているからといってカーセックスだと確定できるわけではない。しかし、この状況はそれを疑わざるを得ない。

依頼者である奥様のお気持ちを考えれば躊躇したのは理解できるが、やはり車内に録音状態のボイスレコーダーを仕掛けておけば証拠がとれただろう。

私は、対象車両であるミニバンのほぼ正面を見れる位置で約40メートル離れた所の対向車線に調査用車両を駐車し、張込みを続けた。
日付が変わり午前1時13分、ミニバンの車内が薄っすらと白く光っているように見える。スマートフォンの液晶の可能性もあるが、エンジンをかければ車内のメーター類やカーナビ画面が光ることでそのように見える。
望遠撮影中のカメラの画面を確認するが、フロントガラスが曇ったままなので車内の様子はまだ分からない。

午前1時20分、ミニバンのヘッドライトが点灯し発進した。私の真横を反対方向へ走り去って行く。私もUターンをして車両尾行の再開である。
ミニバンはここまで来た道をそのまま戻り、先程のファミリーレストラン前に停まった。助手席からは女だけが降り、夫が乗るミニバンはそのまま走り去った。
私は夫を放尾し(尾行を止めて、そのまま放ったらかしにすること)、調査用車両を路上駐車して女の検索をした。
真夜中で人通りもないので距離をおくしかなく、女の姿は確認できないが、二人がこのファミリーレストランで合流した時から確認していた紺色の小型SUVがまだ停まっている。午後8時30分過ぎから既に5時間も停まっていることになる。

女の車が確定

直ぐに調査用車両を移動し、ファミリーレストラン駐車場の出入口を出た所で張込みを再開すると、その小型SUVが出てきた。当りだ。運転しているのは先程の女だ。

私はそのSUVの車両尾行に入った。夜中で交通量も少ないので、つかず離れずの尾行技術が必要である。
環七道路を車両尾行中、なんと運の悪いことに、我々の真横を交通機動隊の覆面パトカーがトロトロと走っている。素人に警察車両と分からせない為の覆面パトカーであるが、車種やピカピカに磨かれた車体とその走り方を見れば、分かる人には直ぐ分かる。
警察がいようがいまいが、交通事故を起こしたり重大な違反をしてまで車両尾行をしようとは思わない。調査の契約時には全ての依頼者に対し、そのことを明確にして説明している。
しかし、違反をしなくとも不審な動きをしただけで例えば飲酒運転を疑われ職務質問を受けたりし、結局失尾すること(対象者を見失うこと)もある。
運の悪いことに葛西橋通りへ曲がる際、女が運転する小型SUVは赤信号に変わるギリギリで交差点に進入し、そのまま私も付いて行けば間違いなく信号無視になる。後ろには覆面パトカーがいるのも分かっているし、いなかったとしてもとても進行できるタイミングではない。
残念だが、ここで小型SUVを見失った。
勿論、信号が青に変わるのを待ってから小型SUVが走り去った方向へ私も車を走らせ、その検索を実施した。これがもう少し車の多い時間帯であれば、その先の信号で発見したりということが案外多い。
しかし今回は、浦安市内まで検索をしたが発見には至らなかった。

今日の調査はここで打ち切りである。
依頼者である奥様には、LINEで概要を説明し、明日以降、改めて次の調査の打合せをすることになった。

次回元同級生同士の浮気調査⑤へ続く
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この不倫調査の費用

この日の調査費用

・ 行動確認   51,480円
   (@7,920円×1名
     ×6.5時間(19:30~02:00))
・ 車両使用料  16,500円
・ 実費          0円
・ 費用調整        0円
      合計 67,980円

※本コラムにおいて当事務所の取扱い事例を紹介している場合は、事実を脚色することなく記載していますが、当事者の特定等を避ける為、調査事実を歪曲しない範囲で設定(関係者の職業や道路、建物の位置関係等)を変更しています。また、掲載にあたり、必要に応じて依頼者の承諾を得ています。