木曜日の調査で、対象者である夫と不倫相手である美魔女が同一のラブホテルに同じ時間帯に滞在していたことははっきりした。この先の調査をどのように進めるか、改めて検討が必要である。
今後の調査体制の打合せ
予定どおり依頼者である奥様とは土曜日にお会いし、今後の調査方針を相談した。
ちなみにこのとき奥様から聞いた話では、鶯谷のラブホテルへ行った木曜日、夫は夜11時近くに酔っ払って帰ってきたとのこと。浮気(性行為)をすると、ボディーソープの匂い等を気にして直ぐには帰宅しない者が多いので、当然といえば当然である。
初めての不倫か否か
今回の調査で面倒な点は、対象者である夫と不倫相手である美魔女が、ラブホテルの出入を時間差にしていることである。地元からそれなりに離れた鶯谷のホテルにも関わらずである。
私の経験則上、このパターンは不倫カップルの少なくとも片方が、過去にも不倫がバレたことがあると推測できる。そして夫の不倫が明らかになるのは今回が初めてなので、恐らく美魔女の方が過去に不倫が発覚した経験を元に警戒していると推測される。
不倫の証拠をどう撮るか
まだ1回しかラブホテルの出入を調査しておらず決めつけはよくないのだが、夫と美魔女がラブホテルを利用する際には、毎回別々に出入していると強く推測される。だとすれば、一緒にいるところを撮影するのは無理に決まっている。
そうすると、本人達に不倫を認めさせるうえでは勿論のこと、訴訟になった場合に裁判官を納得させるレベルでの不倫の証拠という意味では、
・ 複数回にわたって、二人が同じ時間帯に同じラブホテルにいたことを証明
するしかない。
そしてその具体的な調査方法とは、
・ 調査員もラブホテル内まで入り、夫と美魔女が時間差で同じ部屋に出入している瞬間を撮影
するのが最良である。その為には、
・ 夫と美魔女のどちらが先にラブホテルへ入る(到着する)かが分からない以上、それぞれを尾行
・ 先に到着した方を尾行していた調査員も一緒にホテル内へ入り、同じフロアに他の空室があればその部屋をとり、先に到着した者がどの部屋に入ったのかが分かるように撮影
・ 後から到着した者が先に到着した者と同じ部屋に入る瞬間を撮影
・ 大半のラブホテルにはドアスコープは無いので、ドア越しに他の部屋のドアの開閉音を聴いてタイミングを図り、対象者らが同じ部屋から出てくるところを撮影
という方法が考えられる。
調査費用の節約
今更であるが、1人の人間の行動確認(尾行)をするには、車両の運転担当等も考慮すると調査人員は最低でも3名が理想である。今回のケースでは、対象者である夫と不倫相手の美魔女の2名を調査するので、6名が理想ということになってしまう。
しかしこれでは、一般的な浮気調査にしてはあまりに調査費用が膨大になってしまい、非現実的である。
また、調査員がラブホテル内まで入って対象者らの部屋の出入まで撮影するのは、満室時やその他の要因で失敗におわる可能性もそれなりに高く、その撮影を前提に調査人員を増やすのは費用対効果に乏しい。
そこで私が提案したのは、
・ 最低でも、対象者である夫と不倫相手の美魔女が同一時間帯に同じラブホテルに滞在していたことを証明する為、それぞれのホテル自体への出入を撮影
・ そのうえで、状況的に可能であれば部屋の出入も撮影
することを前提として
・ 対象者である夫に対しては調査員2名(男女各1名)と調査用車両1台
・ 不倫相手の美魔女に対しては調査員1名(男性)
を配置予定とし
・ 依頼者である奥様にもご協力を頂き、保護者同士の繋がりを利用して夫のPTA活動の予定を聞き出す等して、怪しい日を絞り込む
ことであった。
すると奥様も
「実は私もそう思って、今もPTAの役員やってる他の子のお母さんに話をしたんです。そのお母さんから、PTAでの集まりの予定は聞けますから、ある程度は動きそうな日を絞り込めると思います。」
とおっしゃっていた。
そのお母さんから夫や美魔女に情報が洩れる可能性を考えると、私としては少し不安なのだが、この点は今更どうしようもない。一応奥様に対してその不安をお伝えしたが、これまでの関係性を聴く限りは恐らく大丈夫そうでる。
そして普通の不倫カップルであれば、2週間連続でラブホで逢瀬することもあまり考えられないだろうということで、1週間を空けた再来週以降で、怪しい日が分かり次第改めて調査を実施することになった。
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