今回は、妻の依頼で浮気夫の行動確認を何日か行っていた。
依頼者である妻がいうには、最近夫が残業と称して帰りが遅いが、残業代が支給されていないので怪しいと思っている、これまで十数年そういうことはなかったので何かあるに違いないとのこと。
依頼者の希望で、まずは一週間、退社時刻から毎日会社前を張り込むこととなった。
まずは退社時刻から張り込み
会社は新宿区西口の高層ビル街、夫の会社は超高層ビルに入る大手企業であったが、想定される出入り口は一箇所であり、ほぼ必ずメインエントランスから退社するであろうとのことであった。我々はメインエントランスのソファーで寛いでいればよく、楽な張り込みだ。
なにせ外気温は3度。高層ビル街であるためビル風がひどく、体感温度は0度くらいだと思われる。
月曜日、夫は18時定時なのだが、18時5分には降りてきた。そのまま我々は尾行開始。だれかと待ち合わせをしているならスマホを取り出して連絡を取り合ったりしそうなものだが、そうした素振りはなく、そのまままっすぐ新宿駅に向かう。そして自宅方面の電車に乗り、自宅最寄り駅を下車。そのまま帰宅までお見送りし、依頼者に状況の報告をしてこの日の調査は終了。浮気の事前情報がなければだいたいはこんなものである。
火曜日。やはり18時5分に降りてくる。途中コンビニに寄った以外は月曜日と同じ。
水曜日。この日も全く同じと思われたが、途中、電車内でスマホを操作し、誰かと連絡を取り合っている様子が見られた。時折顔をほころばせるところから、女と連絡を取り合っているように見えた。
どうやら誰かと会う様子
木曜日、18時4分、いつもどおり会社のビルのメインエントランスを通過していくが、なにやらいつもよりも足取りが軽い。我々調査員は「これから誰かと会うな」と直感した。
いつも通りそのまま新宿駅に向かったが、今日は自宅方面と逆方向の電車に乗り、池袋駅で下車した。頻繁にスマホを操作し、誰かと連絡を取り合っている素振りを見せながら北口方面に向かう。そして北口のゲオの前で立ち止まった。
ここで我々調査員は首を傾げる。ここは素人の浮気相手と待ち合わせをするような場所ではない。この場所は北口のラブホテル街が程近く、援助交際・出会い系・パパ活などの女が好んで使う有名な待ち合わせポイントである。
そのため、夫の相手もそういった女かもしれない・・・。
※本コラムにおいて当事務所の取扱い事例を紹介している場合は、事実を脚色することなく記載していますが、当事者の特定等を避ける為、調査事実を歪曲しない範囲で設定(関係者の職業や道路、建物の位置関係等)を変更しています。また、掲載にあたり、必要に応じて依頼者の承諾を得ています。