浮気調査コラム

シャワーへ直行する夫の浮気調査③(全7回)

路上というか、コンビニの店内で合流したような形の対象者である夫と不審な女、とても不倫カップルとは思えない距離感で、何より夫の態度が酷すぎる。しかし、少なくともただの不審な女というわけではなく、夫の知り合いであることは間違いない。

前回のコラムシャワーへ直行する夫の浮気調査②の続き
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(この女、我々が当初思っていた意味とは違うが、分かりやすいようにこの先も「不審女」と記載する。)

二人は別々にラブホテルへ

買い物を終える前、夫は一人で何も持たないままコンビニを出て車に乗った。不審女は夫が取った商品が入った買物カゴを持って、レジに並んでいる。
取敢えず私は、A調査員に状況を説明しようとしたが、夫はさっさと車を走らせようとしている。私も状況が飲み込めないが、コンビニ前の歩道上からA調査員に対して夫の車両尾行をするよう手とアイコンタクトで指示し、私は引続き不審女の動静を監視することにした。きっとA調査員も状況が飲み込めていないであろう。私は歩道上からコンビニ店内を監視していたが、その間に夫は一人で車を走らせ、歌舞伎町の中へ入って行った。それとほぼ同時に、女は会計を済ませ、商品が入ったレジ袋を持って店を出て、歌舞伎町の中へ歩いて入って行く。私はその不審女を徒歩で尾行する。

歩き始めてものの2分、A調査員がハザードを点けて調査用車両を停めている。その先にはラブホテルがある。そしてそのラブホテルに不審女が入って行った。
私はその様子を撮影したうえ調査用車両に近寄ると、A調査員が「このホテル。」と不審女が入ったラブホテルに対象者である夫も入ったことを報告してきた。

状況がいまいち分からない

話を整理しよう。
 ・ 夫は一人で車を停めた
 ・ そこに不審女が現れたが、路上で4分立ち尽くした
 ・ 夫は不審女を無視するような素振り
 ・ しかし、コンビニで不審女に菓子やら何やらを買わせた
 ・ 夫は、目と鼻の先のラブホテルに、車で一人で入った
 ・ その直後、不審女も同じホテルに徒歩で一人で入った

浮気調査を警戒している不倫カップルが、別々にホテルに出入することは珍しいことではない。しかし、その場合、当然ホテル外で合流することは無く、今回のように目と鼻の先のコンビニで一緒に買い物することも普通ではあり得ない。にもかかわらず、ホテルへは別々に入ったのである。
もし、浮気調査の尾行を警戒しているのならば、不審女が路上で立ち尽くすこともないだろうし、ましてやラブホテルの直近のコンビニで合流することもないはずである。

ラブホテルの張込み

対象車両もラブホテルの駐車場に停まっているし、私は一旦、この状況を依頼者である奥様に電話で報告した。
奥様は、この状況が普通ではないので、出来れば浮気でないことを祈っている様子もあったが、冷静に考えれば浮気なのだろうという複雑なお気持ちのようであった。私は奥様に対し、この状況であれば、ホテルから出てくる際もバラバラの可能性が高いことを伝え、協議の結果、私は不審女を徒歩尾行、A調査員が夫を車両尾行することに決まった。

時刻はまだ午後2時である。いずれにせよ、少なくとも1時間以上は出てこないであろう。運よくこのラブホテルを見渡せる位置にコインパーキングがあったので、そこに調査用車両を停め、張込み体制に移行する。

別々に尾行再開

午後3時45分、不審女だけが一人でラブホテルから出てきた。その様子を撮影して、私は調査用車両を降り、女の尾行を開始した。尾行がてら、ラブホテルの駐車場の中を路上から覗いてみると、対象者である夫も車に乗っているようである。夫の方はA調査員に任せる。

不審女は歌舞伎町の中を横切り、どこへ寄るでもなく西武新宿駅に到着した。そして、西武新宿線に乗車し、都内のある駅で下車し、徒歩7分程の住宅街にある一戸建て住宅に入って行った。この不審女に夫がいるのか、両親と住んでいるのか等は分からないが、家族と一緒に住んでいることは間違いなさそうだ。

私はその一戸建ての全体や表札等を撮影した。その間、A調査員からはLINEで「現在、祝田橋、自宅方向」とだけ短いメッセージが届いていた。A調査員は一人での車両尾行中であるので、「了解。こちらは女の帰宅確認済み。落ち着いたら又連絡ください!」とだけ返信した。そして、これまでの状況を依頼者に電話で連絡し、この後、夫が帰宅したらシャワーへ直行するか確認して、また教えて欲しいと伝えた。

不審女の住居は判明したので、ひとまず私は最寄り駅へ向けて歩き出した。すると途中でA調査員から電話があり、対象者である夫もどこにも寄らずに帰宅したと報告があった。

シャワーへ直行

その5分後には、依頼者である奥様から再び電話があり、やはり夫が帰宅すると玄関からシャワーへ直行したとのこと。夫がシャワーから出てくるまでそう時間もないので、後日改めて次の調査についての打合せをすることにして電話を切り、この日の調査を終えることにした。

※本コラムにおいて当事務所の取扱い事例を紹介している場合は、事実を脚色することなく記載していますが、当事者の特定等を避ける為、調査事実を歪曲しない範囲で設定(関係者の職業や道路、建物の位置関係等)を変更しています。また、掲載にあたり、必要に応じて依頼者の承諾を得ています。